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マウスピースによる矯正治療について

マウスピースによる矯正治療について

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを1日20時間以上装着し、歯並びを少しずつ改善する治療方法です。矯正期間は2か月〜3年程度が一般的です。ただ、症例や治療内容によって治療日数が異なるほか、対応できる症例とできない症例があることも特徴です。

本コラムでは、マウスピース矯正について詳しく解説いたします。ぜひご参考にしてください。

マウスピース矯正の最適な治療時期とは

マウスピース矯正の最適な治療時期は、大人と子どもで大きく異なります。特に、子どもの場合は歯の生え変わりや顎の成長に合わせて矯正する必要があり、治療を始める時期には個人差があります。歯科医師に相談し、治療の必要性や開始時期を確認しましょう。

何歳が正解?子どもの最適な治療時期

一般的には、乳歯と永久歯が生えている6〜7歳半頃であればマウスピース矯正を開始できます。子どもがマウスピース矯正をする場合は、乳歯と永久歯が混在して生えている状態で治療開始することが推奨されています。子どもの矯正治療は成長過程によって2段階に分かれており、Ⅰ期治療は乳歯と永久歯が混合している時期に行い、顎の骨の成長と合わせて歯の動きを調整します。Ⅱ期治療は永久歯が生え揃ってから大人と同じように治療を進めるのが特徴です。マウスピース矯正は歯にマウスピースを被せて歯を動かす矯正方法であり、ある程度歯がなければ矯正ができないためです。症例や状態によって、どちらか一方の治療で矯正治療が完了することもあります。

大人は何歳からでも矯正治療が可能

歯の矯正治療は子どもが受けるものとイメージする方もいるかもしれませんが、大人でも矯正治療は可能です。マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも歯や周辺組織に負担がかかりにくく、高齢の方でも取り組みやすいため、年齢制限のない矯正方法といえます。

マウスピース矯正は、年齢ではなく症例によって治療可能か判断されることがほとんどです。年齢が気になり、治療を迷われていれば一度当院にご相談ください。

マウスピースによる矯正治療について

マウスピース矯正の治療期間について

マウスピース矯正の治療期間は歯並びや治療方法によって異なり、2か月〜3年程度とされています。矯正期間に幅があるのは、矯正の種類によってかかる時間が異なるためです。

歯並びの一部分のみを矯正する場合は、短期間で治療が完了します。一方、全体的な歯並びや噛み合わせを矯正する際は時間がかかり、数年程度の治療期間が必要です。

矯正の種類ごとの治療期間

マウスピース矯正には、前歯のみが対象の部分矯正と歯並び全体を整える全体矯正があります。

部分矯正は対象の歯の本数が少なく、数か月で治療が完了することがほとんどです。ただし、部分治療が受けられるのは軽度の症例のみになります。例えば、奥歯の噛み合わせは正常な状態で、軽度の出っ歯やすきっ歯を治療したい場合は部分矯正が適しています。

重度の出っ歯や奥歯の噛み合わせを矯正するには全体矯正が必要です。全体矯正は動かす歯の本数が多いため、長ければ3年程度の治療期間が必要になることもあります。

治療期間は年齢によって違う?

一般的には年齢による治療期間の違いに大きな差はありません。学生で矯正をスタートしても、成人からスタートしても治療期間にほとんど変化はありません。ただし、年齢によって歯の移動スピードは異なり、ご年配の方は代謝が大幅に落ちるため、治療に時間がかかる場合があります。

マウスピース矯正は、歯並びを改善し生活の質を向上させたり、歯並びに自信を持ちたい方に有効な手段です。年齢にかかわらずいつでも治療をスタートできます。早めに治療をスタートすれば、歯並びがよい状態で長く生活できます。

マウスピースによる矯正治療について

マウスピース矯正のメリットとデメリット

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使用するため目立ちにくく、周囲の目を気にせずに取り組めることが特徴の矯正方法です。

しかし、マウスピース矯正を成功させるには自己管理の徹底が必要で、マウスピースを正しく装着しなかった場合に治療が失敗するリスクがあります。

マウスピース矯正は、メリットとデメリットを把握したうえで治療を受けましょう。

マウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正には以下のメリットがあります。

● 痛みや違和感がほとんどない
● 金属アレルギーでも使用できる
● 通院回数が少ない
● ご自身で着脱できる
● 食事中も矯正器具が気にならない

矯正治療は痛いイメージがあるかもしれませんが、マウスピース矯正は痛みや違和感が少ない矯正治療です。少しずつ歯を動かす仕組みが、激しい痛みを感じにくい理由とされています。ほかにも、マウスピース矯正ではマウスピースの着脱や交換をご自身で行うため、通院回数が少ない点もメリットです。食事中も矯正器具が邪魔になったり、食べ物が挟まったりする心配がありません。金属アレルギーでワイヤー矯正を受けられなかった方でも、マウスピース矯正は金属を使用しないので安心して治療できます。

マウスピース矯正のデメリット

以下はマウスピース矯正のデメリットです。矯正治療を始める前にチェックしましょう。

● 症例によっては治療が難しい
● 自己管理を徹底しなければならない
● マウスピースを1日20時間以上装着する必要がある

マウスピース矯正は出っ歯やすきっ歯、ガタガタの歯並びなどの幅広い症例に対応しています。しかし、一部の治療が難しい症例には対応できないことがデメリットです。

また、マウスピースの装着時間や交換時期を守るには自己管理が必須です。マウスピースは1日20時間以上装着しなければなりません。時間を守らなかった場合は、治療が長期化するため注意が必要です。

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マウスピース矯正ができる人とできない人

歯並びや噛み合わせが悪い状態を不正咬合と呼びます。マウスピース矯正では、以下の不正咬合に対応可能です。

● 出っ歯
● すきっ歯
● 受け口
● 叢生
● 開咬
● 噛み合わせ

上記の症例でも、程度によってマウスピース矯正では治療できないケースがあるため注意しましょう。例えば、骨格の影響で歯並びが悪い場合、歯の矯正治療だけでなく外科治療が必要になります。

マウスピース矯正がおすすめな症例とは

マウスピース矯正は、軽度の不正咬合の治療に適しています。抜歯を必要としない程度の症例であれば、マウスピース矯正で治療できる可能性が高いです。

一方、歯を動かす距離が長い症例や、抜歯の本数が多い症例は対応できない恐れがあります。また、インプラントを動かすことができないため、マウスピース矯正は難しいでしょう。そのほか、重度の歯周病などの口腔トラブルがあると、そちらの治療を優先する必要があります。

マウスピース矯正ができない場合の矯正方法

歯科医師にマウスピース矯正では治療が難しいと判断された際には、ほかの矯正方法を検討しましょう。

マウスピース矯正は歯を大きく動かす治療には不向きです。しかし、ワイヤー矯正であれば、マウスピース矯正を利用できなかった場合でも矯正可能なケースがあります。また、ワイヤー矯正で歯を調整してからマウスピース矯正に移る方法もあります。歯列矯正では、違う種類の矯正方法と組み合わせて治療する症例も少なくありません。

このように、症例に応じて最適な矯正方法は異なります。マウスピース矯正を受けられるかどうかをチェックするには、歯科医師の診断が必要です。まずは当院までお気軽にお問い合わせください。

Q&A

Q1:マウスピース矯正の治療期間を短くする方法はありますか?
A1:歯科医師の指示に従い、マウスピースの装着時間や交換時期を守ると治療がスムーズに進みます。虫歯や歯周病になると治療に時間がかかるため、矯正治療を計画的に進めるには日々のセルフケアも大切です。

Q2:マウスピース矯正では抜歯を行いますか?
A2:歯並びの状態によっては抜歯が必要なケースもあります。例えば、虫歯や歯周病治療に伴う抜歯、突出した歯の抜歯などです。

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