インビザラインは一日のうち何時間つけている必要がある?

インビザラインは、歯に透明なマウスピースを装着して歯並びを整えていく矯正治療です。目立ちにくく、着脱も自分でできるため、矯正中の見た目や生活のストレスが少ないことが人気の理由です。
ただし、インビザラインにはひとつ大切なルールがあります。毎日、マウスピースの装着時間を守ることです。装着時間が守れないと、期待した効果が得られないどころか、治療に悪影響を及ぼすこともあります。
インビザラインの理想的な装着時間は「1日22時間以上」
マウスピースは、基本的に食事と歯磨きのとき以外は常に装着するのが原則です。
理想は1日22時間以上、少なくとも20時間以上の装着が必要とされています。
装着時間が不足すると、治療計画通りに歯が動かず、結果として以下のような問題が起こることもあります。
・噛み合わせが悪くなる
・「後戻り」が起こり、歯が元の位置に戻ってしまう
・次のマウスピースが入らなくなる
・治療期間の延長や追加費用が発生する場合も
装着時間を守れない場合は別の治療法も検討を
性格的に「うっかり装着し忘れてしまう」ことが多い方は、ワイヤー矯正のように着脱ができない矯正方法を検討するのもひとつの方法です。ワイヤー矯正は常に装着されているため、装着忘れの心配がありません。
マウスピースは1〜2週間ごとに交換
マウスピースは1日20時間以上の装着を継続しながら、1〜2週間ごとに新しいものに交換していきます。これを少しずつ繰り返すことで、理想的な歯並びへと導いていきます。
つけ忘れてしまった場合は、気づいた時点ですぐに装着し、次回の交換時期についても歯科医に相談するようにしましょう。
装着時間はアプリやタイマーで“見える化”を
装着時間を正確に管理するためには、記録を取ることが大切です。以下のような方法があります。
・公式アプリ「My Invisalign」:装着時間の記録、交換時期の通知などに便利
・タイムトラッキングアプリ(例:Togglなど):毎日の装着時間をグラフで見える化
・スマホのタイマーやリマインダー:装着忘れを防ぐ定期通知
治療を習慣化させるためにも、こうしたツールの活用がおすすめです。
旅行や外出時の工夫も忘れずに
旅行や長時間の外出時は、マウスピースの紛失や破損に備えて、前後のステージのマウスピースを一緒に持ち歩くと安心です。また、旅先でも装着時間を守れるよう、スケジュールをあらかじめ組んでおくとスムーズです。
インビザラインは「自己管理」が成功のカギ
インビザラインは、目立たず快適に矯正ができる優れた方法ですが、「1日20時間以上の装着」というルールがあるため、自己管理が非常に重要になります。
付け忘れても焦らず、できるだけ早く装着し、必要に応じて歯科医に相談しましょう。
小さな意識と習慣の積み重ねが、理想の歯並びへの近道です。