インビザライン治療へよくある質問
インビザラインは非常に人気の高い治療法です。
しかし、「マウスピースは痛くない?」 「治療中の生活はどんな感じになるんだろう」 という不安で、治療に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、インビザラインのよくある質問にお答えし、治療を成功させるための秘訣をご紹介します。
治療中の過ごし方が具体的にイメージできるので、ぜひ最後までご覧ください。
ワイヤー矯正との装置の違い
はじめに、歯列矯正には大きく分けて2種類の治療方法があります。
まず1つめがインビザラインのようなマウスピース矯正。そしてもう1つが、ワイヤーによって歯列を整えるワイヤー矯正です。
ワイヤー矯正は、歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる小さな装置を取り付け、ワイヤーを通して歯列を整えます。幅広い症例に対応可能な点がメリットで、マウスピース矯正では対応が難しい複雑な歯並びも矯正可能です。
ただし、マウスピースと比較すると装置が目立ちやすい点、矯正力が強いため痛みを感じやすい点がデメリットです。
この章では、インビザライン治療とワイヤー矯正の装置による違いを解説します。
インビザラインは痛みや違和感が少ない
インビザラインは、痛みや違和感が少なく、患者さまの負担になりにくい矯正方法です。痛みの感じ方には個人差がありますが、ワイヤー矯正よりも痛みを感じにくいとされています。
マウスピースによる痛みや違和感が少ない理由は、ワイヤー矯正よりも緩やかな力で歯を移動させるためです。ワイヤー矯正は強い力で歯を動かすため、痛みを感じやすい傾向があります。
また、ワイヤー矯正の装置には凹凸があるため、舌や口腔内の粘膜に当たり、違和感や痛みを感じる場合があります。一方、マウスピースは歯にぴったりとフィットするため、舌や粘膜を傷つける心配がほとんどありません。
マウスピースは着脱可能でストレスが少ない
ワイヤー矯正の装置は、治療完了まで外すことはできません。装置を装着したまま食事や歯みがきを行う必要があるため、日常生活において一定の制限があり、ストレスを感じる方もいるでしょう。
特に、セルフケアの際に負担を感じやすいといえます。装置と歯の間に食べ物が挟まりやすく、歯みがきによるケアがしにくいためです。
一方、マウスピースは患者さまご自身で着脱可能です。マウスピースを装着していない状態で飲食できるため、ストレスなく食事を楽しめます。
また、セルフケア時も普段通りの歯みがきが可能です。マウスピース本体の洗浄やケアも可能なので、マウスピースと口腔内ともに清潔に保てます。日常生活でのストレスが少ない点が、インビザライン治療の大きなメリットです。
インビザラインの着脱は自由
マウスピースは患者さまの意思で着脱可能ですが、頻繁に着脱を繰り返すと治療が進まなくなる恐れがあります。
この章では、マウスピースの着脱が及ぼす影響やデメリットを解説します。
着脱による治療への影響
インビザライン治療では、マウスピースによって歯に持続的な矯正力を加えて、段階的に歯の位置を移動させます。そのため、マウスピースの装着時間が長いほど、より良い治療結果につながりやすいといえます。
マウスピースを装着していない状態では、歯に矯正力が働きません。矯正力が働いていない状態が続くと、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こる恐れがあります。
インビザライン治療中は、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)が一時的に不安定な状態です。歯は自然と治療前の位置へ戻ろうとする傾向があるため、できる限りマウスピースを装着し、矯正力を維持することが大切です。
着脱回数が増えると起こるデメリット
インビザライン治療を成功させるには、マウスピースの着脱回数を最小限に留める必要があります。マウスピースを頻繁に着脱するほど、装着時間が不足しやすく、計画通りに歯が動かないリスクが高まります。
装着時間が足りない場合は歯が計画通りに動きません。治療期間が延びるだけでなく、マウスピースの作り直しが必要になるケースもあります。治療に対するモチベーションの低下につながる可能性もあるため、注意しましょう。
同じ装着時間であっても、1日の着脱回数が少ないほうが、安定した矯正力を得られます。
食事や歯みがきの時間以外での着脱をできる限り避け、装着時間を確保することが、治療をスムーズに進めるためのポイントです。
以下の動画で、マウスピース使用の重要性について詳しく解説しています。
YouTube|【インビザライン】よくある質問!
インビザラインの装着時間や治療に必要な期間
マウスピースの装着時間は決められており、自己管理が非常に重要です。
治療期間や通院のペースも把握し、計画的に治療を進めるために、全体の流れを解説します。
必要な装着時間は1日22時間以上
インビザライン治療を計画通りに進めるためには、1日22時間以上の装着時間が推奨されています。装着時間を徹底して守るように努めると、計画通りに歯の移動が進み、より良い結果を得やすくなります。
マウスピースを外すタイミングは、主に食事や歯みがきなどのセルフケア時に限られます。食事やセルフケア以外の時間は、可能な限りマウスピースの着脱を避け、できるだけ長く装着してください。
1回の食事に時間をかけ過ぎると装着時間が不足する恐れがあるため、あらかじめ時間を決めて食事するとよいでしょう。また、間食の回数が多いとマウスピースを外す機会が増えるため、必要以上の飲食は控えるのが理想的です。
あらかじめ食後の歯みがきを含めたスケジュールを決めておくと、1日22時間以上の装着をより確実に達成できます。治療効果を最大限に高めるために、日常生活中はマウスピースの装着時間を意識し、計画的に過ごしてください。
マウスピースの理想的な装着時間や自己管理のポイントについては、以下のコラムでも紹介しています。
インビザラインは一日のうち何時間つけている必要がある?
治療に必要な期間や通院のペース
インビザラインの治療期間は、歯並びの状態やマウスピースの枚数によって大きく異なります。一般的には数か月〜3年程度が目安です。
例えば、歯並びの乱れが軽度で、前歯の一部だけを整えたい方は、数か月で治療が完了する可能性があります。一方、全体的な矯正が必要な症例や、噛み合わせの調整をともなう症例は、治療完了までに数年かかるケースも珍しくありません。
また、治療中は歯並びの状態を確認するため、2〜3か月に一度のペースで通院が必要です。継続的な通院と自己管理が、治療の成功には欠かせません。
インビザライン治療の全体的な流れは、以下のコラムをご参考にしてください。
インビザライン治療の進め方や流れについて
患者さまによる管理の徹底が必須
インビザライン治療を成功させるための鍵となるのが、マウスピースの管理やセルフケアの徹底です。
この章では、自己管理が必要なポイントや上手に管理するための方法を紹介します。
装着時間・着脱回数の管理を徹底しよう
少しでもマウスピースの装着時間を長くするために、食事や歯みがきの際にマウスピースを外したあとは、できるだけ早い再装着を心がけてください。
また、マウスピースの紛失や破損によって、装着時間を確保できない場合があるため、マウスピースの取り扱いにも注意が必要です。
例えば、外出時はマウスピースの紛失に注意しましょう。外食時にマウスピースを外し、どこに置いたか分からなくなるケースもあります。マウスピースを外したあとは、専用ケースに入れて管理すると安心です。
スマートフォンのアラーム機能や専用アプリを活用して、装着時間を記録・管理するのも有効な対策です。ご自身に合った方法で、装着時間を意識的に管理する習慣をつけてください。
毎日のセルフケアを徹底しよう
インビザライン治療をスムーズに進めるには、患者さまご自身によるセルフケアも必要不可欠です。マウスピースを装着している間は、口腔内が不衛生になりやすいため、セルフケアを怠ると虫歯や歯周病を引き起こす恐れがあります。
軽度の虫歯や歯周病であれば、インビザライン治療と並行して治療可能です。しかし、重度の歯周病に発展すると、インビザライン治療を中断しなければならないケースもあります。治療期間中は特に丁寧な口腔ケアを心がけましょう。
インビザライン治療をご検討中の方は、ぜひ当院へご相談ください。当院では、無料のカウンセリングを実施しています。インビザライン治療に関する質問や不安などがある方は、まずはカウンセリングにお越しください。
Q1:インビザラインはどのような歯並びでも治せますか?
A1:重度の不正咬合はインビザラインで治療できないケースがあります。症例によって対応できるケースとできないケースがあるため、歯科医師にご相談ください。
Q2:インビザライン治療はどこで受けても同じですか?
A2:インビザライン治療の成功率は、歯科医師の知識や技術に左右されるため、歯科医院選びは重要です。
歯科医院の選び方については、以下のコラムで紹介しています。
インビザライン治療を受診する医院の選び方