あなたは歯の寿命について考えたことがありますか?最近では平均寿命がどんどん延びていっており、人生100年時代ともいわれています。そんな中、健康に生きるためには歯の寿命が長いかどうかが大きく影響してきます。

長い人生を楽しく生きていくために、歯の成り立ちと寿命、そして歯の寿命を延ばす方法を知って対策できるようにしておきましょう。

歯の成り立ち

歯は歯茎に埋まっている部分(歯根部)と、歯茎から上の見えている部分(歯冠部)に分かれています。歯根部は骨に突き刺さっており、咀嚼することで骨や歯茎に刺激を与えています。

  • エナメル質
    歯はいくつかの層に分かれており、1番外側にあるのが体の中でも硬いといわれるエナメル質です。歯を菌などの攻撃や硬い食べ物の衝撃から守ってくれる効果があります。硬い物質ではあるのですが、2つのデメリットがあります。
    1つは削れたり欠けたりしてしまうと戻らないこと。そしてもう1つは虫歯菌が出す酸などで溶けてしまうことです。とても硬いエナメル質の弱点を理解しておくことで、対処法を知ることができます。対策としては歯をできるだけ削らずに治療すること、そして、食べた後はしっかり歯を磨くことが大切です。ただ、酸性度の高い飲み物(コーヒー、炭酸、ジュース)などを飲んだ後はエナメル質が弱くなっているため、30分程度時間を置いてから優しくブラッシングすることを心がけましょう。唾液は酸性になった口の中を中和してくれますので、よく噛んで唾液が出るように食事を取りましょう。
  • セメント質
    歯根部の表面はセメント質でできています。歯槽骨という骨との間には、歯根膜という膜を挟んで接しています。硬さは骨と同じくらいの硬さです。
  • 象牙質
    象牙質はエナメル質よりもやわらかく、エナメル質と同じ様に酸で溶けやすいという特徴があります。歯冠部はエナメル質の内側、歯根部はセメント質の内側に位置します。象牙細管という組織液に満たされた細い管が通っています。
  • 歯髄
    神経と血管、リンパ管、細胞などがある組織で、歯に栄養を与える働きがあります。一般的に神経を抜くというと、この歯髄をすべて取り去ることになるため、歯が抜け殻のような状態になります。神経を抜いたあとは詰め物をしますが、栄養は与えられない状態になるのが異なるポイントです。虫歯になると、エナメル質→象牙質→歯髄という順に進んでいきます。歯髄まで到達すると神経が破壊されているため痛みは感じませんが、歯根部を通じて歯槽骨まで虫歯菌が入った場合、炎症を起こして膿を出す可能性が高いです。骨まで菌が到達すると顎の骨にも感染が広がり、骨膜炎などを引き起こすこともあります。

歯の寿命とは

歯の寿命は約60年といわれていますが、きちんとケアすることによって自分の歯を保ち、健康に過ごすことができるようになります。歯が生え変わるのが10代の前半と考えると70代前半には寿命を迎える計算となります。

歯が抜け始めると、入れ歯やブリッジなどをして対応するため、食事を美味しく感じられなくなります。抜けた箇所から骨が痩せていき、どんどん周りの歯も抜けていきます。家で考えると土台が液状化してしまったような状態になるため、歯自体に問題がなくても抜けていってしまうのです。

歯がなくなれば食事が満足にできなくなり、食べられるものが少なくなるため栄養が偏ります。また、噛みしめることができないため、いざというときに踏ん張ることができないのです。すると、転倒して足を怪我あるいは骨折すると寝たきりになるというように、歯がないことで徐々に健康が損なわれてしまうようになります。

つまり、歯の寿命を延ばすことは、健康的に生きること、そして寿命自体を延ばすことにもつながることがわかります。

では、健康な歯を保つためには何が必要になってくるのでしょうか。

健康な歯を保ち寿命を延ばす方法3つ

健康な歯を保つために必要なことを3つご紹介していきます。

  • 毎日のブラッシング&歯間そうじ
    毎日特に寝るときには唾液がストップすることで雑菌が繁殖しやすくなります。そのため、丁寧にブラッシングをして、できれば歯間そうじもフロスを用いてしっかり行いましょう。仕上げにマウスウォッシュを使い、できる限りの雑菌を洗い流して眠りにつくようにすれば、歯の寿命を延ばすことにつながります。
    基本的にはすべて歯垢が歯についていることで問題が起こりますので、原因となる歯垢を除去できるブラッシングは歯の寿命を延ばすためには不可欠な要素です。
  • 矯正による予防
    歯垢を除去できれば、虫歯も歯周病の予防にはなりますが、日々のブラッシングや歯間そうじだけでは取り切れない歯垢もあります。特に矯正をしていない歯並びであれば、取り切れない部分が多くなります。そこで、矯正を行い毎日のブラッシングがよりやりやすい状況を作り、定期的に歯医者に行くようにしましょう。矯正してキレイな歯並びになっていれば、弱点が少なくなり、健康的な歯を保ちやすくなります。
  • 生活習慣の改善
    偏った食生活(糖分や酸性度の高い食事ばかりを摂る生活)を送っていると、より歯の表面のエナメル質が溶けやすくなります。食べるタイミングや癖(ダラダラ食べ続ける、間食など)をなくすだけでも、歯にとっては良い環境を作ることができますよ。また、タバコのタールが歯に付着すると、歯垢が付きやすくなるだけでなく、歯と歯茎にも良くない環境を作ってしまいますので十分注意しましょう。

歯の寿命を矯正治療で延ばそう!

歯の寿命を延ばし、生きている限り自分の歯で食事ができる環境を整えることで、健康な状態で長生きすることができます。歯の寿命を延ばし、いつまでも充実した生活を送れるように今から心がけてみませんか?